暑すぎて虫すら元気のない今年の夏、毎年異常気象が続く昨今、案の定お盆を過ぎてもなお厳しい暑さが続いております。皆様体調はいかがでしょうか?
東洋医学では、季節の変わり目による影響と、厳しい残暑が、体調に大きく影響を与えると考えます。そんな時期を乗り切るための養生法をご紹介します。
1. 食養生
冷たい飲み物や、アイスなど冷たい食べ物の摂りすぎは胃腸の働きを弱め、だるさや食欲不振の原因となります。しかし、そうした冷たい飲食物がとても美味しく感じる季節なので、無理に我慢せず、温かい汁物や消化の良いお粥、夏野菜と豆腐・白身魚などを組み合わせて、バランスの良い胃腸にやさしい食事を心がけましょう。また、甘い飲食物を果物に置き換えてみるのも良いでしょう。
2. 睡眠と休養
夜でも暑さが残るため、眠りが浅くなりがちです。就寝前の食事や、スマホやアルコールを控え、ぬるめのお風呂に入ると入眠がスムーズになります。昼間の短い昼寝(15分程度)もおすすめです。
3. 適度な運動と発汗
軽いウォーキングやストレッチで血流を整え、余分な熱や湿気を体外に発散させることが大切です。とはいえ暑い日が続いているので、夕方の時間帯を選んだり、大きなショッピングモールの中を歩くなど、無理なく続けられる方法で運動を続けましょう。また、極端に激しい運動は、怪我をはじめとした不調につながりやすいので、自身の体力にあった運動方法を選びましょう。
4. 鍼灸受診
手先や足先など、人体の末端から加えられる鍼灸刺激は、副交感神経を優位にすることが医学的にも証明されています。そのため鍼灸治療には、胃腸の働きを整えたり、自律神経のバランスを調整する効果が期待できます。
特に、外の暑い空間と冷房の効いた室内を行き来するこの時期は、自律神経が乱れやすく、体調不良を感じる方が増えます。鍼灸治療によって自律神経の働きを整えることで、残暑による疲労感、肩こり、頭重感、食欲不振などの症状の改善に有効です。
今年の残暑も厳しいですが、生活の工夫と定期的なケアで快適に乗り切っていきましょう。