貼る鍼(はり)とは?

鍼灸には、小さな突起やごく短い鍼(0.3〜1.5mm程度)が付いたシールを患部や経穴(つぼ)に貼ることで、持続的に刺激を与える治療法があります。
とても小さいため、貼ったことに気づかない方も多いほどです。

では、そんな小さな貼る鍼には、どんな効果やメリットがあるのでしょうか?


1. 血流の改善

小さな鍼の刺激でも身体は敏感に反応し、血流が促進されます。
これにより、痛みやコリ(筋膜の肥厚)の軽減が期待されます。


2. 「痛いの痛いの飛んでいけ」

「痛いの痛いの飛んでいけ」とさすられると、少し痛みが和らいだ経験はありませんか?
これは触る刺激が痛みの感覚を抑える「ゲートコントロール理論」と呼ばれる現象です。
貼る鍼も同様に皮膚表面への刺激で痛みの軽減が期待できます。


3. 効果の持続性

貼る鍼はシールで固定できるため、鍼灸治療後も外れるまで刺激が継続します。
そのため、通常の鍼に比べて効果が持続しやすいと考えられています。


4. 痛みが少ない

通常の鍼(30〜90mm)に対して、貼る鍼はわずか0.3〜1.5mm
部位や体質によってはチクッと感じることもありますが、ほとんど痛みを感じない方が多いです。


最後に

「治療してもすぐ戻る」「鍼には興味があるけど痛そうで不安…」
そんな方には、やさしく続けられる「貼る鍼」がおすすめです。
気になる方は、ぜひ神明鍼灸治療院
までお越しください。


引用文献

筆者:佐久間 渓矢

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