赤筋と白筋

馬肉

今年は午年ということもあり、近所で馬肉を提供しているお店にお邪魔しました。地元福島・会津産の馬肉が食べられるお店で、その日も午年効果なのか、店内はとても賑わっておりました。

さて、馬肉といえば写真に写っているような「赤身」が特徴です。この赤身は、ミオグロビンというタンパク質によるものです。ミオグロビンは酸素と鉄を結合し、筋肉の中に酸素を蓄える役割を担っています。ミオグロビンを多く含む筋肉ほど赤く見えるため、馬肉は鮮やかな赤色をしているのです。

このミオグロビンを多く含む筋肉は、いわゆる赤筋(遅筋線維)と呼ばれます。赤筋は持久力に優れ、長時間使い続ける動作を得意とします。姿勢を保つ筋肉や、歩行・呼吸など、日常生活で常に働いている筋肉が代表例です。長距離を走る駅伝選手なんかは、きっとこの赤筋が発達しているんでしょうね。

一方、白筋(速筋線維)はミオグロビンが少なく、見た目が白っぽいのが特徴です。速筋というくらいなので、素速い動き、瞬発的な力を発揮するのが得意で、ジャンプやダッシュなど短時間で大きな力を出す動作に使われます。

馬は長距離を移動する動物であり、持久的な運動を得意としています。そのため、赤筋の割合が多く、結果として馬肉は高たんぱく・低脂肪で、鉄分も豊富な赤身肉になるのです。

人間も一緒

人の身体も例外ではありません。赤筋、白筋の割合には個人差があります。例えば、長距離走の選手では赤筋が多く、瞬発的な力が求められる短距離走の選手では白筋が多いです。

また、赤筋と白筋のバランスは不調に深く関わっています。例えば、姿勢不良や慢性的なコリは、赤筋がうまく働かず疲労しているケースも少なくありません。鍼灸治療では、こうした筋の血流や代謝を整え赤筋本来の働きをサポートすることを目的としたアプローチを行います。

食べ物から筋肉の性質に思いを巡らせると、自分の身体の使い方やケアのヒントも見えてきますね。馬肉を味わいながら、そんなことを考えた午年のひとときでした。